ハイドロキノンクリームと一緒に使いたい、トレチノインとは?

シミやそばかす、色素沈着の悩みに効果的な医薬品として知られているハイドロキノンクリーム。

ハイドロキノンにはシミの元となるメラニンの生成を抑える働きがあり、「お肌の漂白剤」と呼ばれるほどシミに強力な作用があります。

実際のところ、どうなの?

しかし、ハイドロキノンクリームでシミが改善されても、また新たなシミが現れる可能性は大。

そこで新たなシミの出現を防ぐために、ハイドロキノンとの併用をおすすめしたいのが、トレチノイン。

トレチノインとは一体どのようにシミに効果があるのでしょうか?

肌のターンオーバーを整えるトレチノイン

なぜ、肌にシミができるのか?

その一番の原因は、肌が紫外線を浴びることによって作られるメラニン色素。

このメラニン色素は、皮膚細胞の新陳代謝(ターンオーバー)により循環され、自然に排出されるものです。

ターンオーバーの解説図

ですが生活習慣の乱れや加齢、ストレスなどさまざまな理由によりターンオーバーのサイクルが狂ってしまうと古い角質にメラニン色素が溜まり、シミや色素沈着となって肌にとどまってしまうのです。

ハイドロキノンは、シミの元となるメラニン色素の生成そのものを阻止し、肌を白くする働きを持ちます。

ですがターンオーバーが整っていない限り、またいつ新たなシミができるかわかりません。

そこで力を発揮するのがトレチノイン。

トレチノインは、皮膚の角質をはがす作用に加え、皮膚の細胞分裂を促進させ、皮膚の再生を促す、つまりターンオーバーを活性化させる働きがあります。

肌のターンオーバーを促進させることで、真皮の基底層にあるメラニン色素をどんどん押し上げ、外に排出させます。

トレチノインって、どんな薬?

トレチノインは、ビタミンA誘導体であるレチノイドの一種。

角質をはがす作用、メラニンの排出作用、皮膚の再生を促す作用、皮脂の分泌を抑制する作用などがあり、シミやそばかすの改善はもちろん、ニキビや小じわなどアンチエイジング全般に効果が期待されます。

トレチノインは肌のターンオーバーを正常に整えるだけでなく、美肌に欠かせないコラーゲンやヒアルロン酸の分泌を高めてくれるのです。

もともとレチノイドはビタミンAとして私たちの血液中に含まれている成分なので、レチノイドの一種であるトレチノインもアレルギー反応などの心配はほとんどありません。

トレチノインはアメリカでは一般に認可されていますが、日本では厚生労働省で認可されていないため、国内では一般購入することができません。

使用するには皮膚科や美容外科で、医師の処方を得ることが必要です。

個人輸入により、海外から購入することは可能ですが、濃度の高いハイドロキノンと同様にトレチノインはとても作用の強い薬剤なので、医師の診断の元に正しく使用することをおすすめします。

トレチノインの副作用を理解しよう

トレチノインはシミや美肌への効果が非常に高く、それだけ強い薬剤なので、副作用についてもよく理解しておきたいものです。

すべての人に必ずしも当てはまるわけではありませんが、トレチノインでどんな症状が出ることがあるのか、あらかじめ知っておくことはとても大切です。

皮膚の赤み・痒み

トレチノインを皮膚に塗布すると、まず赤みが出ます。翌日から数日後にで出る人もいれば、2、3週間後から1か月後に出る場合もあります。

これはレチノイド反応と言われる現象で、老化などで代謝が落ち、ビタミンAが不足している肌に急激に多くの成分を与えたことにより、新陳代謝が一気に促進されて起きるものです。

人によっては赤みに痒みを伴うこともありますが、このレチノイド反応は有害なものではないので、代謝が正常になるにつれて症状は落ち着いていき、使用から2、3ヶ月後には肌の調子が劇的に改善していきます。

乾燥・皮剥け

肌の強い乾燥と皮剥けも、レチノイド反応の一つ。使用を強力なターンオーバー促進とピーリング作用により、古い肌細胞がポロポロと剥がれ始めます。

皮剥けは見た目の変化も大きいので驚いてしまいますが、使用を続けるうちに肌の水分保持力が整い、乾燥と皮剥けも次第に落ち着いていきます。

ターンオーバーの促進により肌のバリア機能が低下している状態なので、紫外線対策や保湿ケアを充分に行うとことが大切です。

一時的なシミの悪化

トレチノインを塗った肌は、もともとできていたシミやそばかすが一時的に濃く悪化したように感じることがあります。

これもターンオーバーが活性化されたことにより、メラニンを含んだ細胞が肌の表面に押し上げられてきたことによるものなので、心配はありません。

そのうち、メラニンを含んだ細胞が肌の一番上まで到達すると角質と一緒に剥がれ落ち、シミも薄くなります。

ただ、強力なターンオーバー作用により、抵抗力のない生まれたての細胞が肌表面に現れてくるので、そんな敏感な肌に紫外線や摩擦などで刺激を与えてしまうと、シミが濃くなったり、新たな色素沈着を作り出してしまうことがありますので注意が必要です。

トレチノイン使用の際に気をつけたいポイント

トレチノインの副作用は気になりますが、注意しながら正しく使用すれば、使い続けるうちに効果が目に見えてきます。

副作用を最小限に抑えるためにも、次の気をつけたいポイントをまとめてみました。

顔には部分的に試し塗りをしながら塗る

初めからいきなり顔全体に塗ってしまうと、赤みや皮剥けなど炎症が出た時に顔全体に広く出てしまい、外出もできない状態になり兼ねません。

部分的に小範囲から試し塗りをしながら様子を見て進めましょう。

肌を擦ったり、強い刺激を与えないように

何気なくタオルでゴシゴシと擦り拭きをしてしまったりすると、摩擦で肌に炎症が起きます。色素沈着や肌荒れ、乾燥悪化の原因になりますので注意しましょう。

洗顔後の皮膚が乾いてから塗る

トレチノインを塗る際は洗顔の後、タオルで優しく水気を拭き取り、肌が完全に乾くまで15分から20分ほど待つのがおすすめ。

皮膚が乾燥した状態で塗ったほうが、副作用のリスクが下がります。

刺激の少ないスキンケア化粧品を選ぶ

トレチノインを使用している時は刺激により皮膚の炎症を強めてしまうことがあるため、化粧水、乳液などもアルコールフリーで刺激の少ないものを使用するのが安心です。

保湿ケアを十分に

トレチノイン使用中は皮膚が乾燥しやすくなります。洗顔後も含め、1日に数回保湿クリームを塗り、保湿を十分に行いましょう。

日焼け止めは、紫外線吸収剤不使用のものを

トレチノイン使用中は肌も敏感になり、紫外線の影響を受けやすくなっています。

ですから紫外線対策は入念に。日焼け止めには紫外線吸収剤を使用したものと紫外線散乱剤を使用したものの2タイプがありますが、紫外線吸収剤は肌に紫外線を吸収させて放出するため、肌への負担が大きいのでNG。

紫外線散乱剤は、紫外線を反射させて肌を守るため、負担も少なく敏感肌にも安心です。日焼け止めを選ぶ際は、紫外線吸収剤不使用と記載のあるものを選びましょう。

冷蔵保存で管理

トレチノインンはとても不安定な物質なので、保管の際は必ず冷蔵庫に入れてください。保存もあまりきかないため、1ヶ月を目安に使い切りましょう。

トレチノインとハイドロキノンの併用で美白アップ

トレチノインは1ヶ月ほどで劣化してしまうため管理が困難なこともあり、皮膚科ではハイドロキノン単独でのシミ治療を行うところも多いです。

それぞれ単独でももちろん効果はあります。ですがトレチノインでターンオーバーを活性化させ、シミの元になるメラニン色素をどんどん外に排出させて、さらにハイドロキノンで新しいメラニン色素を作らせないようにするのが、シミのない美白肌を得るよりよい方法です。

トレチノインで新しい肌を作り、その生まれたての肌がハイドロキノンの漂白パワーで白くなれば、シミのない完璧な美白肌ができあがります。

シミにお悩みの方は一度試してみる価値はありますが、やはり独断で行わず、皮膚科や美容クリニックで相談し、医師の指示のもとに正しいケアを行うことが大切です。

かかりつけのクリニックがあれば、トレチノインとハイドロキノン使用中のトラブルにもすぐに対応してもらえるので安心ですね。

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