美白化粧品でシミは消えるの?

健康的に日焼けした小麦色の肌が流行っていたのはもう遠い昔のこと。今では女性なら誰しも「白く美しい肌」に憧れますよね。

色白で肌がキレイな女性は、特別な美形というわけでなくても「美しい」というイメージがつくもの。清潔感があって、品格の高い女性にも見られます。今は美白肌というだけで女性は得をする時代なのです。

女性たちが皆「美白肌」を手に入れるために美白化粧品を使いたがるのも納得できますよね。

では、色白美人を目指すには、具体的に美白化粧品をどのように使用していけばよいのでしょうか?

そもそも、美白化粧品ってなに?

肌の色はひとそれぞれ。生まれつき色白の人もいれば、黄味の強い肌、褐色の肌の人もいます。

美白化粧品は、肌の色を白くするものと思い込んでいる人もいるかもしれませんが、いくら美白化粧品を使っても生まれ持った自分の肌の色を「白く」することはできません。

美白化粧品の「美白」とは、肌の色を白くすることではなく、シミやそばかすなどの色素沈着を防ぐことを意味しています。

つまり、美白化粧品とは一般的に、シミやそばかす、くすみなどのない明るく美しい肌に改善することを目的としたものなのです。

そのために、これからできるシミやそばかすを防ぐことに焦点を当てているものが多いのです。

美白化粧品で新しいシミ・そばかすをつくらない

美白化粧品に与えられた役割は、これからできるシミ・そばかすを防ぐこと。

すでにできてしまったシミを消すことはできませんが、いま以上に濃く大きくならないようにシミの進行をストップさせることは可能です。

では、美白化粧品はどのようにしてシミ・そばかすを防いでくれるのでしょうか?

シミ・そばかすなどの色素沈着をつくっているのはメラニン色素。このメラニン色素そのものを生成しないように抑制する、というのが美白化粧品の働きです。

メラニン生成のメカニズム

美白化粧品の詳しい仕組みを知る前に、まずシミ・そばかすの原因となるメラニンがどうやってできるのか、メラニン色素生成のメカニズムを理解しておきましょう。

メラニン色素はシミの元凶となる悪者のように思われがちですが、メラニンそのものは肌細胞を紫外線から守るために作られるもの。

紫外線には肌にとって有害な物質が含まれてるいるため、紫外線を浴びた肌細胞を守るためにまず活性酸素が発生します。

活性酸素も本来は細菌から体を守る役割をするのですが、増えすぎるとダメージになり、肌老化を促してしまいます。

そこで、肌へのダメージを和らげるために肌の色を濃くして肌を守ろうとし、メラノサイト細胞によってメラニン色素がつくられるのです。

もしメラニン色素がなかったら、紫外線のダメージは肌の表皮だけでなく肌の本体部分とも言える真皮まで直撃され、肌はボロボロになってしまいます。

メラニンがシミをつくるメカニズム

本来は、肌を紫外線のダメージから守るためにつくられるメラニンが、なぜシミとなってしまうのでしょうか?

健康で正常な肌は約28日周期で生まれ変わっており、これがターンオーバーと呼ばれています。

ターンオーバーの解説図

肌にできたメラニンは、このターンオーバーによって古い角質と一緒にはがれ落ちるようになっています。

しかし、生活習慣の乱れやストレス、加齢などのさまざまな原因によりターンオーバーが正常に機能しなくなると、メラニンが排出されずに表皮細胞にとどまってしまいます。

これが色素沈着となり、シミとなって肌表面に残ってしまうのです。

美白化粧品がメラニン生成を抑制するしくみ

美白化粧品は、シミをつくるメラニン色素の生成を抑制する働きを持っていますが、メラニンを抑制する方法には2つのタイプがあります。

情報伝達物質の働きを阻害し、メラニンを作らせなくするタイプ

紫外線を浴びると肌の一番上にある表皮細胞から情報伝達物質が分泌され、メラノサイト細胞にメラニン色素を作るように指令が出されます。

この情報伝達物質の働きを阻害することでメラニン生成を抑制します。メラニン生成の第一ステップでブロックします。

メラニン生成に必要な酵素の働きを阻害するタイプ

情報伝達物質によってメラニン生成の指令を受けたメラノサイトは、まずチロシンというアミノ酸を生成します。

このチロシンがチロシナーゼという酸化酵素の働きによってメラニン色素に変化するのですが、このチロシナーゼ酵素の働きを抑制することで、チロシナーゼのメラニン化をブロックします。

美白成分にはどんなものがある?

美白化粧品に含まれている美白成分には、具体的にどんなものがあるのでしょうか?

現在、厚生労働省により美白効果があるものとして認可されている美白成分はおよそ20種類あります。

メラニン生成の指令を出す情報伝達物質の働きを阻害するものには「カモミラET」、「トラネキサム酸」などがあり、メラニン生成に必要なチロシナーゼ酵素の働きを抑制するものには「ビタミンC誘導体」、「アルブチン」、「エラグ酸」、「プラセンタエキス」、「ルシノール」などがあります。

通常のビタミンCは、食品やサプリメントで内服する分には高い美白効果が期待できるのですが、非常に不安定で壊れやすい性質であるため化粧品に使用されてもビタミンC本来の機能を発揮できません。

そのためビタミンCの弱点を改良し、肌への浸透性を高めて化粧品に使用されているのがビタミンC誘導体です。

美白化粧品は、できてしまったシミには効果なし?

メラニン生成をどの段階で抑制するかによって、美白化粧品に含まれる美白成分が異なってきますが、メラニン色素を作らせないようにするという目的は同じです。

ただ、先にも述べましたが美白化粧品はあくまでも、これからできようとする新しいシミを作らなくするためのもの。

私たちの肌には、表面には見えていなくても、これからできるシミ予備軍が肌の奥に控えています。

それらを表面に出てこないようにすることは美白化粧品で可能ですが、すでに肌表面にできてしまっているシミに対しては、消したり薄くする効果は期待できません。

できたシミを薄くしようと、高級な美白化粧品でせっせとお手入れしている人も結構いると思いますが、できてしまったシミは、それ以上濃くなることは止められても美白化粧品で薄くすることは決してできませんのでご注意ください。

今あるシミには、ハイドロキノン

美白化粧品で、これから新しいシミを作らせないように予防することはもちろん大切ですが、今もうすでにできてしまっているシミこそ、なんとかしたいと思っている人はたくさんいるでしょう。

そんな今あるシミを薄くしたり消したりするには、強力な美白成分のハイドロキノンがおすすめです。

ハイドロキノンは医療現場で使用されているもので、一般的な美白成分の10倍から100倍もの美白作用があるとされています。

ハイドロキノンとはどのようなものなのか、その効果と注意点をまとめてみました。

ハイドロキノンの美白効果

ハイドロキノンはメラニンの生成に必要なチロシナーゼ酵素の働きを阻害するため、シミの予防の効果が期待されます。

さらに、できてしまったメラニン色素を薄くする還元作用もあります。今できているシミを改善しつつ、これからできるシミも予防できるという、なんとも嬉しい美白効果を持つ美白成分なのです。

ハイドロキノンの濃度

ハイドロキノンはシミの改善に高い効果が期待できる分、それだけ刺激も強いので、濃度が重要になります。

日本で市販されているハイドロキノンを使った化粧品では1%から4%まで。4%を越えるものは、皮膚科などの医療機関で処方してもらいます。

3%ぐらいまでなら安全性も高く刺激もそれほど強くないのですが、刺激の感じ方には個人差がありますので、初めて使う場合は2%ぐらいから始めるのが安心です。

ハイドロキノンの注意点

ハイドロキノンが入った化粧品を使用している時に強い紫外線に当たると色素沈着を起こすことがあるので、紫外線対策を忘れないようにしなければなりません。

外出前に日焼け止めを塗ることは必須ですが、日焼け止めの効果は4~5時間程度なので、長時間の外出時にはこまめに塗り直しましょう。

帽子や日傘、サングラスなどで二重にUV対策することをおすすめします。また、ハイドロキノンは傷みやすい成分なので、開封後は冷暗所で保管します。

開封後は1カ月で使い切るようにし、1カ月を過ぎたものは残っていても使わずに処分してください。

自分の肌状態に合わせた美白ケアを

美白化粧品は、シミの元となるメラニン色素の生成を抑制することで、これからできるシミを予防する効果が期待できるもの。

美白化粧品でしっかりお手入れを継続することで、今後新しいシミができなくなれば憧れの美白肌を手に入れることができます。

さらに、今あるシミを改善するにはハイドロキノンが入った化粧品が効果的であることもおわかりいただけたでしょうか?

いずれにしても、まずは自分の肌状態をよくチェックして、どの程度のお手入れが必要なのかを見極めることが大切です。

自分の肌状態が良く分からなければ、皮膚科などの医療機関を受診して専門家に相談してみるのもおすすめです。

美白ケアは、継続しなければ意味がありませんので、自分で続けられるお手入れであるかも非常に重要なポイントになります。

高価な美白化粧品を使ってはみたものの、経済的な負担が大きく結局お手入れをやめてしまった、という人も少なくありません。

美白肌は、その場しのぎのケアではなく一日一日の積み重ねによってできるもの。自分に適した方法で、長く続けられる美白ケアを実践していってくださいね。

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